日本郵便は、2025年5月26日より、自分の住所を7桁の英数字で伝えられるデジタルアドレスの運用をスタートしました。
2024年12月11日から2025年1月13日にかけて日本郵便が実施した954名への調査では、ウェブサービスでの住所入力(61.4%)、病院やホテルでの住所記入(75.7%)、引越し時の住所変更(85.1%)を「面倒」と感じる人が多数を占めました。
これらの利用者の声を反映し、郵便番号制度に新たな仕組みを重層的に組み込む形でデジタルアドレスの構築に取り組んできました。
デジタルアドレスは、都道府県から町域、建物情報などを含む住所全文を、7桁の英数字で構成されたコードとして個人ごとに取得利用できるサービスです。
メリット、注意点などを含めて、やさしく解説します。

「デジタルアドレス」とは?
自分の長〜い住所を、たった「7文字の英数字」で表す新しい仕組みです。
たとえば…
- 普通の住所:東京都小平市○○町▲▲丁目✖︎✖︎番地●●号 ◆◆マンション★★号室
↓ - デジタルアドレス:A1B2C3D
こんな感じで簡単になります。
これは、日本郵便の「ゆうID」に登録している自分の住所に対して発行されます。
メリットは?
便利な利用用途は、住所の登録が必要な各種サービスですが、現時点では、郵便局アプリのゆうパック・ゆうパケット「送り状作成機能」で利用できます。
- 1. ✍️ 長い住所を書かなくていい ( 差出人・受取人共に )
- 通販や役所の手続きなど、たくさん住所を書かなくてよくなる。
( 現在 ECサービスや公共・民間の事業者が導入を検討中 ) - アプリやパソコンで入力するのが苦手でも、7文字だけならラク。
2. 🚚 引っ越しても同じ「デジタルアドレス」が使える
- 引っ越して住所が変わっても、「ゆうID」の住所を更新するだけ。
- 家族や知人、ネットサービスなどへの住所変更の連絡がスムーズに。
3. 🛡️ プライバシーも安心
- デジタルアドレスだけでは、どこに住んでいるかまではわからない。
- 名前や本当の住所から検索もできない仕組み。安全です。
4. 📱 アプリで使える
- スマホの「郵便局アプリ」でゆうパックなどを送るとき、入力がとても簡単になります。
- 郵便局アプリ(スマホ用)をダウンロードし、ゆうIDでサインインします。
( 「はじめ方」の項で詳しく説明 ) - アプリ内で「送り状作成」機能を選択します。
- デジタルアドレス入力欄に、ご自身のデジタルアドレスを入力します。
- 「自動入力」ボタンをタップし、住所が自動入力されることを確認します。
- 必要に応じて、他の情報を入力し、送り状の作成を完了します。
- 自宅のプリンターで印刷するか、郵便局に設置されている「ゆうプリタッチ」端末で印刷できます。アプリで宛先情報を入力し、生成されたQRコードをゆうプリタッチで読み取ることで、ラベルが印刷されます。ゆうプリタッチが設置されていない郵便局でも、QRコードを窓口で提示すれば、ラベルの印刷が可能です。

1.日本郵便のデジタルアドレスのウェブサイトでデジタルアドレスを取得
2.Webゆうパックプリントサイトで会員登録(または会員ログイン)
3.デジタルアドレスを利用して*、データ印字予定データを作成
4.ご自宅のプリンターでA4用紙に印刷
5.郵便局に持参
の手順になります。( ただし3.の✻の方法のみ現在検証できていません (*_ _)人ゴメンナサイ)

注意点・気をつけたいこと
1. ✉ デジタルアドレスだけで荷物は届かない
- 実際の郵便や荷物を送るときは、今までどおり住所と名前の記載が必要です。
- デジタルアドレスは「入力の手間を省く」ためのもので、住所の代わりにはなりません。
( ここが 今後改善が待たれるポイントですね ! )
2. 🔐 他人にむやみに教えない
- プライバシーに配慮されていても、悪用を防ぐために、信頼できる人やサービスにだけ教えましょう。
3. 🧓 登録には「ゆうID」が必要
- 利用するには、「ゆうID」(日本郵便の無料アカウント)に登録する必要があります。
はじめ方
やることは3つだけ!
家族で同居している場合には、父、母、子のそれぞれのゆうIDに紐づいた、別のデジタルアドレスを取得できます。
- 「ゆうID」に登録する(無料)
→ https://lp.jpid.pf.japanpost.jp/ ( スマホでアクセス ) → - 自分の住所を登録する
- アプリでデジタルアドレスを確認・利用する
→ 郵便局アプリ(スマホ)

まとめ
多くの人が「住所を書くのが面倒だなぁ」と感じたことがあると思います。
この「デジタルアドレス」は、そんな日常の“ちょっとした不便”を解消してくれる、新しいお手伝いツール(無料)です。一度試してみてください。
現在、IDなどの登録に住所を利用するサービスや公共・民間の事業者が導入を検討しています。
その他、将来的に、タクシーやカーナビ等で導入されれば住所の伝達、入力が楽になり、またドローンや無人配送など受け取り方の選択肢が増える可能性に繋がっていきそうです。
▶︎ 日本郵便 公式資料(PDF)


使うのが不安な方には、お助け隊講習会でも「ゆうID登録」のやり方などをご説明します。是非ご参加ください。
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